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【杵築新聞】城下町彩る「ひいなめぐり」

八娘の座敷びな

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2010年02月03日掲載 |最新に戻る

八娘の座敷びなを展示する吉川糸代さん

 杵築市内の27カ所が展示会場となり、1カ月にわたってひな人形が飾られる「城下町杵築散策とひいな(雛)めぐり」(大分合同新聞後援)が6日から始まる。3月7日までの期間中、展示会場をめぐってスタンプを集めると、抽選で市の特産品詰め合わせが当たる「ひいなめぐりスタンプラリー」や、来場者に投句してもらう「ひいなめぐり俳句大賞」などイベントが盛りだくさん。実行委員会事務局の市観光協会は「来場者は年々増えている。昨年は10万人を超え、杵築の一大イベントとして定着した。ことしも、多数の来場をお待ちしています」と話している。

「八娘」の座敷びな

 屋内に盆栽や小道具を配して日本庭園に仕立て、座敷全体を使って展示する「座敷びな」で、多くの来場者を集める「八娘(やっこ)」(杵築市錦城)。展示に向け、メンバー4人が準備を進めている。代表の吉川糸代さん(56)は「毎年、テーマを決めて庭園を作り、ひな人形を飾っている。ことしのテーマは見てのお楽しみ。ぜひ見に来てください」と呼び掛けている。
 座敷びなは、吉川さんの出身地である愛媛県八幡浜市真穴(まあな)地区に古くから伝わる。一般的にひな人形は「飾る」ものだが、同地区では「建てる」と表現する。長女が生まれた家庭が、初節句の時にだけ建てるという。
 吉川さんの発案で2001年、真穴地区に住む親せきを呼び寄せて座敷びなを準備し、初めて展示。評判を集め、県内外から見物客が来る人気会場になった。
 八娘は00年、古布を使った手作りの作品を展示、販売しようとオープン。女性8人で運営してきたが、4人が離脱することになり、09年10月に閉店した。吉川さんらは「昨年来てくれた全員に、『来年もぜひ』と声を掛けた。絶対に展示しよう」と、イベント期間中だけ店を再オープンすることを決めた。
 作業は7畳ほどのスペースに木枠を組むところからスタート。「前半はほとんど大工仕事」と池田サチエさん(63)。人形には光だけが届くよう、電灯を布で隠す工夫も。
 サクラの木や盆栽、段飾りなどの設置は3日に行う。「造花ではなく、本物の植物を使うので、できるだけ直前に搬入する」と後藤洋子さん(70)。古布で作ったひな人形の展示、販売もしており、中矢幸子さん(62)は「ほかでは見られない展示、手作り人形を楽しんでほしい」と話していた。


養徳寺

 毎年、県内外から多くの来場者が訪れる人気会場のひとつ「養徳寺」(池永宗源住職)=南杵築南台西。100畳の本堂に江戸びなと京びなが飾られ、住職の妻キヨ子さん(76)が手作りしたひな人形も並ぶ。一部は販売もしており、キヨ子さんは「他人の家に行くということは、人形にとっては“嫁入り”。心を込めて丁寧に作ったので、幸せにしてあげてほしい」と願っている。
 手作りの人形は、貝殻に布でこしらえた着物を巻いた「貝びな」、空き瓶やゴムホースを再利用した「エコびな」など、一工夫を加えたものが多い。「ひな人形が好きで、とにかく1年中作り続けている。展示している数は、とても数え切れません」
 人形が壊れたり、傷がついた場合、寺に持ち込めば修理は無料。「嫁に出したんだから、不都合があれば、実家で面倒を見るのは当たり前。気軽に持ってきてほしい」とキヨ子さん。「本堂は少し寒いので、暖かい格好でお越しください」と話していた。問い合わせは養徳寺(TEL0978・62・3402)へ。


小学生、イベントに花添える人形製作

 自営業者や市議らでつくる杵築市政経懇談会(秋吉実会長)が市内の小学校に呼び掛け、12校がひな人形作りに取り組んだ。303人の作品は市役所周辺の商店街、山香地区の展示会場に飾られる。
 「イベントに花を添えよう」と同会が初めて企画し、材料費を出した。「展示会場を巡る合間に、子どもたちのかわいらしい作品も見てほしい。年々、観光客の数は増えているが、地元の人たちも、もっとイベントを楽しんでもらいたいという願いもある」と秋吉会長。
 杵築小学校(河田辰也校長)では、本年度の「総合的な学習の時間」の中で、地域について学んでいる3年生76人が取り組んだ。紙コップの胴体に折り紙と布の着物を着せ、紙粘土の顔と毛糸の髪を取り付け。仕上げにペンで目や口を描き入れ、個性豊かな作品が完成した。
 「頑張ってきれいに作った。大変だったけど、みんなで楽しく作ったので、楽しく見てもらいたい」と小田明華(はるか)ちゃん(9)。担任の古手川千恵子教諭は「子どもたちは作業を通して、住んでいる地域への理解を深めた。飾られた作品を見に行くのをとても楽しみにしている」と話した。

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