
全国優勝に向けて闘志を燃やす市浜デンジャラス(臼杵市の市浜小グラウンド)
ミニゲームに汗を流すメンバー
平日の放課後と土曜日の午前、市浜小学校グラウンドで懸命に楕円のボールを追う子どもたち。「3、2、1、4」。ゲームメーカーの児童から数字のサインが飛ぶ。全力疾走しながら、背丈の何倍もある距離で鋭いパスを次々と通す。
夢は全国大会制覇
5年生の上田悠人君(11)は「チームの中でトライ、アシストランキングが上がるとうれしい。いっぱい練習して、全国大会で優勝したい」と夢を語る。
タグラグビーは簡単に言うと、タックルのない5人制ラグビー。市浜デンジャラスは2001年にできた。年々力をつけ、サントリーカップ全国小学生タグラグビー選手権大会に九州代表として3年連続で出場。16チーム中、一昨年は3位、昨年は9位、今年は6位の成績を残した。今年は特に女子が多く、チームの20人中17人が女子だった。
指導者で、県体ラグビー臼杵市チームの監督も務める長賢司さん(41)(臼杵南小教諭)は「やめる子がほとんどいないのが自慢。モットーはまず楽しく。そして高い目標を口にして明確にした上で頑張ること」という。
デンジャラスを卒業した多くの子どもが、一般のクラブチームでプレーを続け、ラグビー振興の一翼を担っている。また“本式”の15人制ラグビーにも多くの人材を送り出している。
難聴のハンディがありながら大分雄城台ラグビー部の主将としてチームを引っ張り、昨年の第90回全国高校ラグビー大会県予選決勝で大分舞鶴と7対14の接戦を演じた大塚貴之君もデンジャラスのOBだ。
日本代表めざして
2016年のリオデジャネイロ五輪から男女の7人制ラグビーが正式競技に。ラグビー選手に新たな道ができた。
7人制は15人制よりも人数が少ない分、接触プレーの強さよりはパスの正確さ、走力、スタミナが重要。タックルがないタグラグビーの選手も、日本代表の選考対象となる可能性を秘めている。競技人口の少ない女子にとっては努力次第で大きく視界が開けてくる。
本年度の主将で、ラグビーとタグラグビーの両方に取り組む6年生の遠藤美貴さん(12)は力強く言い切った。「これからも競技を続け、日本代表を目指して頑張りたい」。
(文・宗岡博之、写真・椎原新二)
【メモ】
タグラグビー 5人制。タックルのほか、日本ではキックも認められない。選手は腰にタグ(ひも)を着ける。タグを取られるとタックル成立と同じ扱いとなり、チームで4回取られると攻撃権が相手に移る。
サントリーカップ全国小学生タグラグビー選手権大会は毎年、東京都の秩父宮ラグビー場で開催。決勝トーナメントは、社会人と学生が争う日本選手権の決勝前に行われる。
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