
玖珠川が見える露天風呂。湯上がりは、肌がさらさらに。「肌のトラブルに悩む人が多く訪れる」のも納得
玖珠町に「魔法の湯」がある—。ちらしなどで見た玖珠温泉「豊後乃里」のうたい文句に、気になる言葉を発見。初めての温泉取材で、一体どんな魔法に掛かるのだろうか…。
玄関の戸を開けると、明るいおかみさんが出迎えてくれた。旅館を切り盛りして八年目の秋好桂子さん(71)だ。露天風呂と岩風呂を案内してくれた。
開放感と豊富な湯量が自慢の露天風呂からは、週に一度は来ているという日隈トヨカさん(71)と豊田道子さん(71)の大きな笑い声が聞こえる。玖珠の方言で「掛け流しで気持ちいいばい」と満足そう。「ここは最高ばい」と、とにかくよく笑う。
岩風呂へ降りるドアを開けると、ガラス越しに広がる景色に胸が高鳴った。ごつごつした大きな岩を手繰りながら「はあ〜」と入浴。冷えた手足がすぐにじんじんとしてきた。湯はさらりとし、すくった手から、すーっとこぼれ落ちていく。
玖珠川に沿って繁茂するアシの黄褐色がきれいだ。時折通る車は、どこかゆっくりに見えた。川と並行して延びる線路には、二両編成の列車がガタンゴトン…。じっくりとつかって眺めていると、なんだか景色に溶け込めた気がした。
湯から上がり体をふくと、すぐに肌がさらさらとしてきた。「なるほど〜。これがうわさの魔法かあ」。肌のトラブルに悩む人が多く訪れるのがわかる気がした。
おかみさんのモットーは笑って帰ってもらうこと。「暗い表情で来たお年寄りには、ユーモアたっぷりに話し掛けて笑顔を引き出すんです」。「ただいま」と訪れるリピーターもいるという。リハビリにと入浴し、「つえを忘れて帰る人が多い」というから驚きだ。「魔法って、おかみさんの人柄のこと?」
心のふるさとがまた一カ所増えた。次は田が青々と輝く季節に行こう。
弱アルカリ性単純温泉。効能はアトピー性皮膚炎、筋肉痛、運動まひ、神経痛。大人300円、子ども150円。露天風呂の貸し切りは1人500円。日帰り入浴は午前10時〜午後8時。問い合わせは豊後乃里(TEL0973・72・6258)。
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温泉天国・大分。名湯、秘湯もたくさん。相変わらずの温泉ブームで、県内各地の温泉はにぎわいをみせています。温泉の楽しみの一つは見知らぬ 人との湯を介しての触れ合い。温泉好きの記者が各地の温泉を訪ね歩き、いろんな人と触れ合いながら、入湯体験をリポートします。
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